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小学生の油絵

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          リクト                 カンナ 小学生クラスは基本的に全員で同じカリキュラムに取り組みますが、稀に個別で課題に取り組む子もいます。学校の図工の宿題だったり、挑戦してみたい課題だったり…上記二枚は、他のカリキュラムの時に取り組んだ油彩画です。リクトさんは油絵をやってみたい!という本人の希望で、カンナさんは祖母の会社に飾る絵を依頼され制作しました。油絵では、絵の具をチューブから出したままの色で塗ってしまうと変に目立ったり、安っぽく見えたりしてしまう事もあるのですが、小学生の絵ではかえってそれが生き生きとした力強い表情になってくれたりもします。緑や青色は素直で清々しい印象を与え、両作品も赤がポイントとなっていますね。 夏頃には小学生のカリキュラムとして油彩をやってみたいと思います。私も油絵科出身なので、すごく楽しみです。

光と陰の意識

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  今回ご紹介させて頂くのは、大人クラス在籍の長沼さんの油彩作品です。 それぞれ夏と秋を感じさせる豊かな風景となっていますね。 左の作品は手前に紫陽花が咲いており、ひらけた空の中にはスカイツリーが見えています。筆跡が残るようなしっかりとしたタッチで描かれながらも、草花からは穏やかで柔らかい雰囲気を感じます。何より空気がとても美味しそうに見えませんか?また手前、中間、奥とで描き込み具合も調整されており、より奥行きのある画面となっています。下の緑が密集している分、上の空が抜けとなっているのも開放感のある清々しい構図になっていますね。 そして右の作品ですが、こちらは光と陰に重点を置いて描かれています。人の目は明暗差がある部分に惹かれやすいので、木漏れ日の明暗差が効果的に使われていることが分かりますね。 左右の木が鳥居のように置かれ、奥に広場の銅像が覗く構図も面白いですね!銅像の位置もど真ん中ではなく、中心から少し左にズラして配置してあるのも流石です。キッチリと左右対称になってしまうと、安定しすぎて動きのないつまらない画面になってしまうので、ビルを入れたりもう1本木を配置したりと工夫も施されています。木漏れ日が当たる木の幹の木目も美しいですね。また、手前の彩度が低い分、奥の紅葉がより鮮やかに見えてきます。明暗と彩度が共にバランスのとれた作品だと思います。 現在も光と陰を意識されながら作品作りをされています。作品作りの際は描きたいものをただ描くのではなく、どこをポイントにして意識しながら描いていくのか目標などがあると描きやすいかもしれませんね。