左右対称

 

ナツキ(高2) 油彩
今回ご紹介させて頂くのは、学生クラスの油彩作品です。現在、ポートフォリオ制作の為に週2で通っているナツキさんですが、油彩の風景画には初チャレンジでした。
朝焼けのオレンジをバックにしている富士山は、左右対称構図が許されるモチーフでもあります。本来はど真ん中の左右対称構図は動きがなく、つまらないものとされますが、富士山と教会の宗教画はそれらが許されます。動きがない、というのは安定感がある、という事にも繋がりますので、富士山のどっしりと構えた姿や、人々の心の安定の為の宗教画には必要なものだったりします。
さて、彼女の作品に戻りますが、空の色は薄っぺらにならないように幾重にも色を塗り重ねています。微妙に変化する空の色合いは、べったり塗った油彩の上に、オイルで溶かした半透明の絵の具を乗せていく事で深みを出しています。その甲斐あって、移り変わるグラデーションが美しいですね。
黄色く輝く部分も乾いては塗り、乾いては塗りを繰り返し、鮮やかな色を作り出していきました。富士山の方も、暗い中に逆光の明るい色を思い切って入れる事でメリハリを作り、主役らしい存在感を演出しています。暗い色の中も単純にならないよう、様々な色を含ませながら作られています。鮮やかな空と、影になっている富士山とその麓との対比が印象的な1枚となりました。

油彩やデッサン、現在は平面構成に取り組んでおり、バリエーション豊かなポートフォリオになりそうですね。頑張ってください!











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