白黒でどれだけ色を作れるか

相澤 鉛筆
 

大竹です。今回ご紹介させて頂くのは、大人クラスの相澤さんの鉛筆画です。こちらは写真を見ながら制作されています。
水面の鏡に大きな双子の山と、その間を鷹が飛んでいます。雄大な自然を自由に飛ぶ鳥の自由な姿は観る人に開放感を与えてくれるようですね。空の僅かな色の変化や、雲の柔らかい表情を鉛筆と練りゴムを使い丁寧に追っています。水面に映る山の揺らいだシルエットも美しく、鉛筆の濃さを使い分けて丁寧にグラデーションを作られています。デッサンでもそうですが、白とグレーと黒の限られた色の中でどれだけ色のバリエーションを作れるかがポイントとなってきますね。鉛筆の色の濃さを使い分けたり、消しゴムや練りゴムで消したり擦ってボカしたりと、白黒だけでもかなり変化を作ることが可能です。
見所である山肌もより細かく描写されていますね。陽光が当たっている部分の色合いも美しく仕上がっています。陰になる暗い部分も、単調に真っ黒にするのではなく、黒の中にも細かい色の変化を作っています。それによって画面の中で1番存在感のある仕上がりとなっていますね。主役以外も隅々まで丁寧に仕事が行き渡っており、作者の制作姿勢が作品を通じて見えてくるようです。絵画制作は本当にその人の性格や人柄が表れてくるのが面白いですね。

是非色々な画材や題材に取り組み、制作を楽しんで頂けたらと思います。次回作も楽しみにしております。


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