小学生の油絵2023 ~1年生編その2~


 

左から かなで1年 りょうすけ1年 めいこ1年 はづき2年 めい1年

大竹です。油絵紹介第2弾、引き続き1年生と2年生の作品をご紹介いたします。小学校で油絵をやることはまずないと思いますが(掃除が大変・画材が高価・乾燥に時間がかかるなどの理由で)、出来上がった油彩作品を見ているともったいない気持ちにもなってきてしまいますね。

かなでさん・・・大人が見れば10人中100人がかのサメ映画の恐怖を思い出す1枚なのではないでしょうか。海から勢いよく顔を出し、こちらを捕食しようとするサメの本能・力強さがよく描かれています。本人は穏やかで口調もおっとりしている子なので、作者とのギャップもまた面白いですね。サメの肌の青色と、海面の青色の塗り分けがしっかり出来ていますね。サメの下半分の肌もただの白でなく、様々な色を使用しながら作られており大人顔負けの描写力です。

りょうすけ さん・・・私自身も江ノ島が好きで、この絵を見ると無性に江ノ島に行きたくなってしまいます。(早速江ノ島に行く予定を入れちゃいました。)緑の江ノ電と、青い空と海の対比が美しく、電車の音や潮の匂いまでが伝わってくるようですね。線路の横線、柵の縦線の対比も面白く、少し抽象的に見ても楽しめる1枚だと思います。江ノ島の魅力と共に、色と形の面白さを見る人に教えてくれるでしょう。

めいこさん・・・油彩初挑戦で人物を4人描くというなかなか難しいモチーフにチャレンジしました。ふんだんに使われた色合いからも、作者の家族の楽しい思い出の気持ちが伝わってきますね。人の肌の表現も様々な色を混ぜて表現できています。1人1人の表情の違いもよくぞここまで描ききった!と拍手を送りたいと思います。大人が描いてもすごく大変な構図を、油絵に初挑戦の1年生がここまで描いてしまえるのですから、大人も頑張らなくてはなりませんね。

はづきさん・・・爽やかな海辺の写真を描いています。海の深い青色と、中央に立つ小さな小屋のピンクの対比が可愛らしい1枚ですね。遠くの風景はぼやけて滲んだように見えるものですが、その表現も(本人は意図していない部分なのでしょうが)よく描けています。空がほとんど白い雲に覆われているのも良いですね、海の青色がより引き立ちます。開放的な風景は、普段の作者の様子や心情がよく表れているように感じられます。

めいさん・・・12色の限られた色数でよくぞここまで紫陽花のピンク〜紫色を表現したと感心してしまいます。花びら1枚1枚を点描のように色を置いていき、紫陽花らしいふんわりとした形に仕上げられています。花びらの色合いも深い落ち着いた緑で描かれており、より花びらの鮮やかさが引き立ちます。背景の明るいパステル調のイエローも、雨上がりの明るい空気を思わせてくれますね。梅雨の時期の湿った気分を晴れやかにしてくれる様な1枚だと思います。

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