小学生の油絵2023〜動物編〜
はるや5年 りつか4年 まや3年
ゆい5年 あすか4年
大竹です。小学生の油絵紹介、今回は学年もバラバラですが、動物をテーマにまとめてみました。自分のペットを描く子もいれば、写真集や動物園の写真を持ってきて描く子もいます。
毎年必ず1人は描く子がいる動物画。動物は人気のテーマですね。
はるや・・・油彩で毛の様な細かい描写をする事にハマっているのか、背景までもスーラを思わせる綿密な点描で仕上げています。マヌルネコの中央に寄った顔のパーツとペロリと鼻を舐める舌の組み合わせが剽軽で可愛いらしい。もこもことした毛並みは触れれば毛の中に手が埋もれていきそうな質感が感じられます。作者自身も制作に対する意欲が高く、積極的に技術を吸収しようという姿勢が普段から見て取れます。しかし、肩に力を入れて頑張っている、というよりも楽しんでいる様子ですので、来年はより一層良い作品を作っていくのだろうと思います。
りつか・・・おしゃべり好きで常にニコニコしている作者にそっくりの、愛嬌のある表情が魅力的な1枚。生き生きとした緑に気持ちの良い空は、作者の心境が正にそのまま現れている様にも思えます。油絵は1色で塗るのではなく、様々な色を混色しながらキャンバスに乗せていく事を理解し、白い毛並みも白以外の色をふんだんに使って表現しています。茶色い体毛の滑らかなタッチはあえて変えているのか、それとも無意識にやっているのか?
まや・・・鮮やかな色合いの背景がパズルの様に色が組み合わさっており、白と黒の無彩色の猫との対比が不思議な魅力を作り出しています。背景は色分けのみで殆ど描写されていないのに、その中で扇風機だけがポツンと置かれているのもシュールで面白く、作者の関心が向いているものの1つなのかと思わず想像してしまいます。行儀よく揃えられた前足と、首を傾げてこちらを見つめるまん丸の目が鑑賞者の心を掴んで離さない事でしょう。毛並みの細やかな点描の描写は、普段はあっちコッチに興味が向いて席を離れがちなまやさんが、気がついたら完成させており「いつの間に⁈」と講師を驚かせました。
ゆい・・・油絵はずっとイルカを描く!と決めて続けているイルカシリーズ。進級と共に技術力も上がっていっています。つぶらな瞳とぽやんとしか表情が可愛らしく、作者のイルカへの愛が込められているのが伝わります。透明な物の描写には苦戦しつつ、揺らぐ水面の描写もお見事。水がチャプチャプと跳ねる音までも聞こえてきそう。奥は暗い色でまとめつつも汚い印象はなく、美しいグラデーションで主役のイルカを引き立てています。
あすか・・・かなり細かく難しいモチーフでしたが、さすがパステル歴が最も長い(幼児クラスより在籍)だけあって、4年生ながらここまで描き切りました。道中何度も「ダメかも…終わらないかも…」とめげそうになっていましたが、手を抜かずに羽の一本一本まで描写しています。鱗の様に重なった羽はまるで黄金の様に輝いており、孔雀の雌だけでなく人類の視線までもを奪う事でしょう。首の光沢のある青色も美しく、宝石のよう。難しい鳥の顔もバシッと決めており、正に圧巻の1枚と言えるでしょう。家に飾れは気分は豪邸⁈
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