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7月, 2024の投稿を表示しています

油絵制作中…

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大竹です。7月から始まった毎年恒例の小学生の油絵ですが、折り返し地点となりました。例年よりも全体的に進みが早い印象です。みんな油絵に慣れてきたのかな? 普段の制作と違い、油絵は疲れたり飽きてきたらすぐサボる様にいっています。そのまま続けても、絵が適当になったり、ぐちゃぐちゃになってしまうことが多いからです。幸い2ヶ月のカリキュラムですので、休憩を挟みながら長期的に取り組んでいきたいと思います。

オルゴールの演者

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マホ アクリル絵の具 大竹です。今回ご紹介させて頂くのは、学生クラスのマホさんの作品です。木製パネルに水張りをし、アクリル絵具で制作しました。元々は水彩をやる予定だったので、シリウス紙を張っていた為にアクリル絵の具が紙に引っかかり苦労していました。が、さすがデザイン学生、広い面積の背景も均一な色でムラなく仕上げています。 アンティークオルゴールのなかで動物達のサーカスが開催されています。おもちゃ風のキャラクターは、シンプルなデザインながら作者のセンスが光ります。1つ1つが独立したキャラとしての魅力がありますね。(みんな目がロンパリになっているところが面白い)フィギュアのように、立体化しても魅力的な形だと思います。キャラクター達は昔のおもちゃだったり、遊園地の遊具などをモチーフにしているのでしょう。製作中もスマホで色々な情報を検索し、モチーフに取り入れている様子が伺えました。これだけ上手な人でもしっかり下調べをしているのですから、描く前の情報収拾は大切ですね。 色の組み合わせには1番時間をかけて考えられています。真ん中の黄色い像が一番目を引くようになっており、そこからぐるっと周りのキャラを見渡すような導線になっています。アンティークの風合いに合わせ、色合いもパステルカラーでまとめて柔らかい印象に。オルゴールの細やかな装飾は作者の職人気質を感じさせますね。 デザインも立体も得意のマホさんの制作風景を見ていると、やはり妥協・諦めは制作において大きな敵になりうのだと痛感します。隅々までこだわり妥協せず面倒臭がらずに手を動かすマホさんの姿勢にあやかりたいと、ワタクシは思わず絵の前で手を合わせてしまいます。  

こちらに向かってくるような

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  長沼 油彩 大竹です。今回ご紹介させて頂くのは、長沼さんの油彩作品です。立派な桜が続く道の左手には田んぼが見えており、田舎の隠れ名所の様にも見えてきます。こちらは色々な場所を参考にして作られた風景なので、この絵の中にしか咲いていない桜です。 私を見て!と言わんばかりに咲き誇る桜達の勢いは、画面の向こうから花びらがこちらに舞ってきそうなほど。仄かなピンク色の花は、影にピンクや紫色を入れ、光の部分はほぼ白い色を入れる事で表現しています。花びらを塊としても捉え、明暗を意識して描かれています。その立体感により、画面から溢れそうなほどの存在が作られているのでしょう。桜のピンクと、その隙間から覗く空色の組み合わせも綺麗ですね。うねるような立派な幹は表面が苔むしており、長い樹齢が一目で分かりますね。ずっしりとした重みもよく表現されています。 地面には散った花びらが少し落ちており、満開から少し経った時期なのでしょうか。いずれ桜が散って行き、この道がピンクの絨毯で埋め尽くされる光景が想像できますね。桜を立体的に描いた分、地面は引き立て役としてフラットに、絵の具ものせすぎないようセーブされています。 長い期間制作を続けていると、あれも描きたい、これも描かなきゃと色々な欲が出てきてくる事でしょう。その中で、一番描きたかったもの・表現したかったことに対して必要な要素なのか?主役を殺してしまわないか?見失わない事が大切です。そうして見てみると、長沼さんのこちらの作品は主役がハッキリと定まっていますね。