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君がいた夏は…

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大竹です。昨日から近所の堰神社で盆踊りのお祭りが開催されていますね。夏らしい風景です。幼児クラスでは、お祭りにちなんで屋台で買った好きなものを食べている自分を描いていきました。顔を大きく描き、口を描き、好きな食べ物を描いていきます。皆ちゃんとお祭りで売っている食べ物をチョイスしているので、やはり楽しい記憶が残っているのでしょうね。(左からポップコーン、わたあめ、焼きそば、ホットドッグです)洋服も浴衣スタイルで、自分で好きな柄を描いています。背景には打ち上げ花火を描いて完成!カラフルで清涼感ある作品になりましたね。 この後は粘土工作をして現在乾燥中…来週の着彩をお楽しみに!  

季節を描き、心を映す

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長沼 油彩 大竹です。今回ご紹介させて頂くのは、長沼さんの油彩作品です。 まずは左のひまわりの作品。ペインティングナイフを用いて厚く塗り重ねられた絵の具の質感が、力強い陽光と大地の熱を感じさせ、画面全体に生命力と躍動感が漲っています。背景には大胆な筆致で様々な色が重ねられ、絵の具の盛り上がりやかすれが、風や光の動きを感じさせるような、抽象的な魅力をもたらしています。 また、花々の構図には物語性が感じられます。画面下部のひまわりたちは、それぞれが異なる方向を向き、風に揺れながら自由に咲いているようにも見えます。その中で、最も背の高いひとつだけが、あたかもその下に咲く花々を見守るように、やさしく視線を落としているのが印象的です。 通常、ひまわりは太陽を見上げる花ですが、このひまわりはまるで太陽ではない”誰か”に向かってその顔を向けているかのようです。まるで年長者が若者たちを見守っているかのように見えてきませんか?毎週お孫さんがご自宅に遊びにいらっしゃると伺いましたが、もしかするとそうした日常の温かな記憶が無意識のうちに作品に反映されているのかもしれませんね。 筆とナイフを自在に使い分け、感情と観察を巧みに織り交ぜた表現は、長沼さんの絵画歴の豊かさを裏付けるものです。ひまわりという身近な題材から、見る人の想像力をかき立てるストーリーを生み出している点に、深い魅力を感じます。 そして右の作品は、岩手県にある小岩井農場の一本桜を描いています。画面中央に佇む満開の桜が、残雪を抱いた山々と澄んだ青空を背景に、堂々と咲き誇っています。自然の雄大な空間を感じさせつつも、その中で桜の存在がしっかりと主張されているのは、絵の具の重ね方に工夫が凝らされているからでしょう。花の部分には、やや厚みを持たせるように絵の具が乗せられており、遠景でありながらしっかりとした質感と存在感を放っています。 空は丁寧なグラデーションで美しい真っ青に仕上げられ、空の青と、手前の木々や地面の緑、そして桜の柔らかなピンクが絶妙なバランスで画面を彩ります。こうした色彩の調和が、春の訪れを鮮やかに印象づけています。 また、遠くにそびえる山肌の描写も魅力的ですね。残雪がまだ多く残る山の陰影や稜線の表現には、長年絵筆を握ってきた長沼さんならではの観察力と描写力が感じられます。実景を丁寧に見つめ、その印象を一つ一つ画面に再...

10月・11月の休講・振替日についてのお知らせ

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大竹です。 この度、2025年10月・11月の開講日に一部変更がございますので、お知らせいたします。 振替や休講の日程につきましては、上記のプリントをご確認ください。こちらはお月謝袋とあわせて、教室でも順次配布しております。 ご不明な点などがございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。 ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

小学生クラス キャンセル待ちについてのお知らせ

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 大竹です。教室の引っ越しから2ヶ月が経ち、おかげさまでようやく新しい環境にも慣れてまいりました。 今回の引っ越しに伴い、教室のスペースが広くなりましたため、7月より小学生クラスにて、キャンセル待ちをされていた方へ順次、無料体験のご案内を差し上げております。 現在、月曜・金曜クラスに関しては、キャンセル待ちをされていたすべての方へご連絡が完了しております。また、土曜クラスにつきましても、2024年中にお申し込みいただいた方へはご案内済みです。 なお、お電話がつながらなかった方や、メールが届かなかったと思われる方が数名いらっしゃいます。お心当たりのある方は、大変お手数ですが、改めてご連絡いただけますと幸いです。 長らくお待たせしてしまい、誠に申し訳ございません。また、現在もお待ちいただいている皆さまには、引き続きお待ちくださいますようお願い申し上げます。 どうぞよろしくお願いいたします。

遊び心を添えて

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長沼 油彩 大竹です。今回ご紹介させて頂くのは長沼さんの油彩作品です。時には2枚3枚を同時進行で描かれる事もあり、エネルギッシュに制作されています。 左側の作品は茨城県の笹間市にある石切山脈を描いています。山脈や岩肌といった、ゴツゴツしたものは油絵にぴったりの題材ですね。岩肌の不思議な縞模様は自然に出来たものだとは信じがたいデザイン。こうした風景に魅力を感じ、作品にしようとする感性も、長年磨かれたものなのでしょう。ペインティングナイフで絵の具を盛り付ける事で、削られた山肌を表現しています。水面は鏡のように風景を映しており、その表面は静かに揺らいでいます。荒々しい山肌との対比にもなっていますね。空もまた柔らかい色合いで薄い層を重ねる様に塗り重ねられており、平面の絵の中でも奥行きを感じることができます。特にこうした絵の具を厚く乗せた場合は、絵の具を薄くして視線を逃す先(抜け感)があるとバランスも良くなりますね。迫力がありながら、圧迫感や息苦しさはなく、そこにある雄大な自然の積み重ねを受け取ることができる1枚です。 右側はシロクマがいることから北極の地であることが伺えます。一番大きなシロクマは光を受けて金色に輝いており、極寒の寒さのなかでの生命がもつ暖かさが滲んでいるようです。奥には仲良く並ぶ2体のクマ達。毛で覆われふっくらとした愛らしい体と、それは過酷な地で生き抜くための構造である事の2面性、いわゆるギャップを鑑賞者に与える事でしょう。氷の冷たさも掠れた絵の具で表現し、我々人間が安易に踏み込めない厳しさをも感じさせます。しかし、そんな中で動物たちのなんともいえぬ朗らかな表情がまた魅力的ですね。よ〜く見てみると、シロクマ以外にももう1匹顔を出しています。作者の遊び心が伺えますね。 制作途中、つまらないからと原色に近い激しい色を思い切って入れ、それを下地として滲ませるように絵の具を重ねています。(熊の周辺の赤などがわかりやすいでしょうか)こうした急な舵取りもまた、油絵ならではですね。

3色だけで描いてみよう!〜幼児クラス編〜

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大竹です。幼児クラスでは、赤・青・黄の三原色だけを使って描くカリキュラムを行いました! まずはカラーサークル作り。7つの丸の上、左下、右下、にそれぞれ赤、青、黄の絵の具をはみ出さないよう慎重に塗っていきます。この時、筆の持ち方や水の量、パレットの使い方なども指導しています。三原色の間の丸はそれぞれ隣り合った色を混ぜて作ります。真ん中は3色混ぜた色になります。混色を学んだら作品制作で実践!りんごとぶどう、ストローと水入りのコップを描きました。全て赤・青・黄の絵の具だけて塗られています!(仕上げのハイライトには白い絵の具をしようしています)どうでしょう?コップの透明感までバッチリ描けています! 絵の具やパレットの効率の良い使い方や筆の持ち方、水加減などは繰り返し取り組む事で感覚を覚えていける様、幼児クラスでも何度か使用します。今月の小学生クラスはこれの更に難しい課題に取り組みますので、幼児クラスに負けていられませんね!  

アクリルで描き出される自然

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大竹です。今回ご紹介させて頂くのは平井さんのアクリル作品です。チケット制で月に1回、月末に制作されていますがアクリル絵の具の速乾性も相まってかなりのスピードで作品を仕上げられています。 左の作品は白と朱色のポピーを描いています。鮮やかな朱色と柔らかな白の花々が、キャンバスの上でまるで命を宿したかのように咲き誇っています。近くで見ると大胆なたっちで描かれており、離れて鑑賞する事でそれらがまとまり観る者の心を2度掴む事でしょう。ポピーの葉や茎には白が混ぜられた色が使われていますが、これによりうぶ毛のような細かい棘を表現しています。流石の描写力ですね。鮮やかな花々を支えるように葉も様々な緑で描かれており、その色彩の豊かさに作者の技術が光ります。 右の作品。広がる空と流れる川、その奥に佇む山々まで、すべてがのびやかな筆使いで描かれており、まるで風が吹き抜けていくような爽やかさを感じさせます。長時間露光して撮られたかのような軌道を描く空は、元あった空を「なんだかつまらないから!」と大胆に塗りつぶし、描き直したもの。それによってまるで空(さらに向こうの宇宙まで)と大地の時の流れの差異のようなものまで感じさせるようです。 遠くに見える赤い橋がアクセントとして画面を引き締めるとともに、手前から奥へと向かう視線誘導の手助けもしています。描かれたもの全てが無駄のない1枚となっていますね。 ちなみに右の風景がは木製パネルに直接描かれています。アクリルならではの使い方ですね!アクリルを使われる方は一度パネル描きも試してみては如何でしょう。紙とはまた違った感触で面白いですよ!