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11月, 2021の投稿を表示しています

来年の予定表

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  来年の6月までのカレンダーが完成致しました。 授業日のカレンダー作りをしていると、いよいよ年末が迫ってきているのを感じてしまいます。日を追うごとに寒さも増していき、教室内でも暖房が活躍しています(各クラス10人以上が集まる小学生クラスは暑いくらいですが…)この寒い中で子供達の上着の忘れ物を見つける度、彼らのたくましさには感心してしまいます。 明日28日から29日は教室はお休みです。お間違えのないようご注意下さい。

小学生油絵報告8

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  左上 かえで(4年)/右上 りず(1年)/左下 ゆうし(3年)/右下 ことね(4年) 大竹です。数ヶ月ぶりですが、ようやく最後まで油絵を描いていた子が完成しましたので、最後のご報告をさせて頂きます。油彩は7~8月のカリキュラムでしたが、夏休みに旅行に出かけていたり、もっと細かく拘って描きたい、という子は次の月も引き続き取り組んでいました。4人とも、お疲れさま&お待たせしました。 かえで(4年)・・・つい先週に完成したての油彩。「油絵の具は塗るのではなく、点描のように置いていく」という指導の言葉を忠実に守り、少しずつ穴を埋めるように筆を進めていました。その職人のような作業のおかげで、紫陽花たちはまるでキラキラと輝く宝石のよう。ピンク、紫、青、水色といった紫陽花の色の描きわけも見事です。紫陽花の葉っぱの緑色も細かく色を使い分けているので、より花の鮮やかな色合いを引き立ててくれています。周りが自分とは違う事をやっている中でも、面倒くさがらず腐らず飄々と描いていた姿が印象に残っています。ぜひ油絵以外の色々な画材にも挑戦していって欲しいですね。 りず(1年)・・・根性の1枚。1〜2年生は飽きるタイミングを見計らい、絵がぐちゃぐちゃにならない様「ここで終わり!」と絵を取り上げてしまうのですが、りずさんはこの2ヶ月でその様な事には1度もなりませんでした。羨ましいほどの見事な集中力です。桜のピンクも可愛らしく、濁りのない綺麗な色で最後まで塗られています。空の少しくすんだ色合いなどは大人顔負けですね。逆に画面奥へと続く川の色は小学生らしい明るい青色で、その組み合わせがなんとも面白い作品です。1年生でこんなに美しい風景を描かれたら、何十年と絵を描き続けている大人の立場が危うくなってしまいそうですね…。新たな始まりの季節、春の象徴である桜はやはり観る者をワクワクさせてくれます。この絵が家にあればどんな時でも心が晴れやかになりそうです。 ゆうし(3年)・・・下塗りを赤で行い、制作途中から良い味を出しており、途中何度も私から「完成したらその油絵先生に譲ってくんない?買わせて!」とお願いしていましたが、やはり完成した作品は自身の家に飾りたいもの。最後まで売ってもらえませんでした。笑 富士山の山頂の雪の陰影や、様々な青が入り乱れる山肌がとても魅力的です。特に空の色なんかは、ピンクや紫...

小学生に倣い

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  大竹です。現在祝い熊手を製作中の小学生達に倣い、幼児クラスでも同じ工作に取り組み始めました。小判に絵を描いたり、だるまを折って顔や模様を描いたり、扇子を折ったり、鯛を粘土で型取りしたり…パーツが多いので忙しい80分でした。こちらは2週かけて制作しますので、来週に飾りを熊手に貼り付けます。完成をお楽しみに♪

人それぞれの色

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大竹です。こちらの自画像は土曜クラスの生徒のものです。今回は肌の色にこだわり、絵の具のチューブに元から入っているペールオレンジは使用せず、自分の肌の色を混色して作りました。混色してできた色を手の甲に塗り、似た色になっているか確かめます。そのおかげで、1人1人違う肌の色が出来上がっているかと思います。ポイントは皮膚の下の血管の色、緑や青をほんの少し混ぜる事。それにより、リアルな皮膚らしい色になっていきます。  

油彩模写練習

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大竹です。こちらは学生クラスでポートフォリオ用の作品を製作中のナツキさんの油彩画です。油彩のレクチャー本に載っていた作品を油彩の練習を兼ねて模写しました。美容系の学校へ進学を希望しているため、美術系の生徒ではないのですが中々良い筆使いです。手前のペンギンなんかの色合いも綺麗ですね。実際に自分の手を動かしながらやっていく模写は、ただ見るだけよりも気づきが多いものだと思います。意外なところに変わった色が入っていたり、筆跡の方向だったり、モチーフの描いた順番だったり…。普段油彩を描かれている方も、たまに息抜きで模写などをやってみると面白い発見があると思いますよ。

名前がなくても分かる!

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  大竹です。先月の小学生クラスのカリキュラム、自画像のご報告です。こちらは金曜クラスの作品です。 もう名前がなくても誰の絵なのか分かるほどソックリです。みんな自分の顔の特徴をよく捉えられています!今回の授業では、デモンストレーションで顔の形の特徴、目や眉毛、唇の形、耳の位置、首の太さなど部位によって細かく描き方を説明していきました。その後は、鏡と写真を見ながら自身の顔を描いていきます。自画像、似顔絵はまず輪郭が命だと思います。特に、頰から顎にかけてのラインが似ていれば、それで5割はキマると思っています。後は、目や眉の形ですね。一重なのか二重なのか、つり目タレ目、ふと眉細眉…そのあたりをしっかりと抑えていけば、かなりソックリに描けるのではないでしょうか。

作品から作者を知る

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大竹です。本日ご紹介させて頂くのは大人クラスの長沼さんの作品です。最近の長沼さんの制作テーマである光と陰ですが、枚数を重ねる毎にその描写、表現が洗練されていっているのが分かります。キャンバスの上で木漏れ日として作られた絵の具達が、その役割に準じて自ら光を放っているかのようです。それは何度も繰り返し色を重ね、試行錯誤し、絵と対話を重ねた長沼さんに絵が応えているのでしょう。 また、光を際立たせる為の影の暗い色も美しく見えてきます。この世には汚い色はなく、汚く見える色の組み合わせがあるだけと私は先生から教わりましたが、まさにそうですね。光と影、互いが色を美しく引き立て合い、鑑賞者の視線を釘付けにします。 描きたい題材を選ぶ際、そのチョイスには作者の心境が表れるものですが、こちらの2枚はどうでしょうか。(勝手に考察しちゃいます) 例えば左の作品。奥の明るく照らされているのは何かのお店でしょうか。人も何人か歩いていますが、反対に手前の影の方には人は見当たらず、ひっそりと2つの自転車が置かれています。本当は自転車に乗って走るように、遠くへ出かけたいけれど、こんな時勢に大っぴらにそういう事は言えないし、実行しにくい…と心の奥に欲求をしまい込むように、1つの自転車は木に隠すように置かれているのでしょう。でも、やっぱり出かけたい!という気持ちが全面に出ているのがもう一つの自転車でしょうか?笑 右の二ヶ領用水の作品も見てみましょう。川は奥からこちらに向かって流れており、奥は開けて明るい空が覗いています。こうしたトンネルのような構図は、悩みからの脱却、先へ進みたいという希望のようなものも感じます。向かい風のように川の流れもこちらに向いているので、逆境の中にいるのかもしれません。しかし、そこまで激しい流れでもないので、心地よい苦労なのかもしれません。私にはとてもポジティブで、希望ある作品に見えてきます。 絵の見方は様々ですが、描かれた風景の描写そのものを楽しむ他にも、作品を通じて作者の心境、内面に思いを巡らすのもまた鑑賞方法の1つだと思います。(当たっているかは別として!笑)長沼さん、思い当たる節はありましたか? ちなみに上記は私が勝手に考察したものですが、カラーセラピーというメンタルケア方法も存在しています。相談者に指示に従って絵を描いてもらい、それによって深層心理や悩み、不安を探る、と...

寂寥感

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永瀬 油彩   大竹です。本日ご紹介させて頂くのは永瀬さんの油彩作品です。当記事下に掲載されている作品は最新作です。それぞれ別の作品として制作されていたものですが、両作品とも同じ河川や対岸を描かれており、並べて鑑賞するのも面白いと思い一緒に掲載させて頂きました。 メメント・モリをテーマに制作を続けられている永瀬さんですが、今回もまた意味深なモチーフの組み合わせとなっています。 1枚目は白いワンピースの老婆が三日月の光を反射する川のほとりに座り込み、目の前にある枯れ木を眺めています。枯れ木もかつては青々とした葉を生い茂らせていたのでしょう、今では沢山の伸びきった枝を残すのみとなっています。それを静かに見つめる女性は、かつての自分をその木に重ねて思想しているのでしょうか。白い布を纏うその姿は、映画『私はゴースト』で自身が死んだ事に気付かず生前の行動を繰り返す幽霊エミリーの様です。空には三日月だけが浮かぶ幻想的なこの景色は、やはり現世よりも彼の世を連想させます。 暗闇に目を凝らす様に絵をじっと見つめると、暗い画面の中に夜空や木、草の輪郭が見えてきます。暗い中にも色を微妙に使い分ける事で、観る人を暗い夜の風景に誘い込む様です。 2枚目にも川が描かれ、対岸には山と枯れ木が連なっています。山の向こうは日が沈みかけており、黄昏が漏れ出ている様です。個人的には、この作品はこれまでの中で最高傑作にもなるのではないでしょうか。乾いた寂寥感は見る人の心を揺さぶり、寂しさと奇妙な安堵感をも与える事でしょう。色を幾重にも重ねていく事で、作者の頭の中にあるイメージをキャンバスに抽出する様に風景が作り出されています。果たして向こう岸の黄昏には何があるのか。 私の余計な文章を頭に入れるよりも、真っさらな状態で鑑賞して頂きたい1枚です。 永瀬 油彩

桑沢デザイン合格しました!

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  大竹です。学生クラスのマホさんが桑沢デザインに合格しました。入試形式は自己推薦(AO)で、自己PRと面接がありました。ポートフォリオの作品制作とAOが落ちた後の実技試験対策でデッサン・色面構成を同時に取り組みながらのスケジュールでした。 ポートフォリオ制作では、試験対策のデッサン・色面構成を入れたとしても作品数に不安があった為、ポートフォリオそのものを拘って制作する作戦にしておりました。印刷対応の和紙を購入し、表紙も和綴じ製本で自分で作りました。事務用のファイルに印刷した紙をそのまま入れただけのポートフォリオよりも、気合が入って見えたのではないでしょうか。中のプロフィールの自画像も浮世絵風に、飾りの模様も自分で制作しています。本人も大人びた落ち着いた雰囲気を持っており、面接でも好印象を持たれた事でしょう。 入学前には学校側から課題も出るかと思いますが、とりあえず年越し前にホッと一息つけましたね。この合格してから入学までの自由な時間を楽しんでいって欲しいと思います。 合格おめでとう!