小学生油彩2022!part4
寒さが増してきましたね!子供達も流石にもう半袖や半ズボンは辛いんじゃないかな?と思っても、まだちらほら見られます。
今回は3年生と4年生の油絵をご紹介させていだたきます。
豹の体毛の模様や色の移り変わりなども、まだ3年生ながら職人さながらの仕事ぶりです。豹の模様は単純な水玉やボーダーではなく、意外と複雑な形をしています。それらもよく観察し、丁寧に描かれていますね。こちらを見つめる瞳がオッドアイ(瞳の色が左右違うこと)に描かれているのも神秘的で面白いです。
4年生になればもっと観察力やデッサン力も付いてくるので、自分が思った様に描けるものが多くなると思います。ゆうりさんも、自分の成長を楽しみにしてて下さいね。
あすか(左下・3年)年長さんの頃からパステルに通い始め、今年でパステル歴4年の実力を見せてくれました。昨年からさらにパワーアップしているのがお分かりになるかと思います。
羽の部分は筆の跡を残すように絵の具をたっぷり置いていき、立体感までも表現しています。カラフルな色合いも賑やかでいいですね!1つ1つの色が鮮やかに見えています。羽は色を混ぜずに、チューブから出したままの色を使ったのでしょう。混色をせずに塗っていくと、色が強すぎてバチバチとした画面になってしまいますが、あすかさんの油彩はバチっと色を見せて目立たせたい部分(鳥)と、混色をして色を鈍くし、目立ちすぎないようにする部分(背景の木や空など)で描き分けられているのでバランスの良い作品となりました。そんな立派な羽毛を持っていながらも、持ち主の表情はぽやんとしており、そのギャップもなんだか愛らしいですね。
背景のジャングルも手を抜かず、緑の部分は暗い中にも変化を作り、空の雲も立体感と共に透ける太陽の光を見事に描いています。眺めているとジャングルの鳥の声や草木が擦れる音まで伝わってきそうですね。
こうした華やかな絵が飾ってあると、お部屋の雰囲気もパッと明るくなるでしょう。ぜひ家の中で一番目立つ場所に飾って下さいね!
ゆい(右上・4年)「イルカをずっと描き続けてシリーズする!」という本人の決意の元に描かれた2作目です。前回は水中の白イルカでしたが、今回はオーソドックスにジャンプするイルカを描いています。
水は青色ではない事をきちんと理解し、色を細かく変化させながら絵の具を置いていく事で、揺らめく水面と反射する光を見事に描いていますね。きらめく海はまるで宝石のようです。水面や地面など、平たい場所(平面)は筆を平行に動かす事で表現しています。爆発しているかのような水しぶきによって、イルカジャンプの勢いの良さ、力強さが伝わってきますね。水しぶきの中にも光や影ができているので、ただ白で塗るのではなく青色の影を入れているのも細かく観察できて素晴らしいです。
メインのイルカも真っ黒にするのではなく、濡れてテカっている表面の色合いをしっかり追えていますね。油絵の具は白や黒などの無彩色の扱いが特に難しく、変に目立ってしまったり粉っぽく見えてしまう事もありますが、ゆいさんのイルカへの愛情と丁寧な仕事によって海の緑とマッチした仕上がりとなりましたね。最後に黄色で入れたサインもアクセントとなり、画面をピリッと引き締めてくれています。
作品を作る上で好みやこだわりは非常に重要となってきます。好き嫌いがはっきりしていればしているほど良いのでゆいさんもこだわりを持って今後もイルカを描き続けてくれたらと思います。期待しております!
のぞみ(右下・4年)元々の写真が陰になっていた為、花の色を鮮やかにしていくことに苦労しました。何度も塗っては描き直し・塗り直しを繰り返したお陰で、重厚な色合いと深みが生まれています。大人の油彩画のような色使いですね。最初は背景の青空はなく、すべて土だったのをラストの日に急遽変更したのですが、それによって爽やかさも加わって気持ちの良い画面になりましたね。葉っぱも単純な緑ではなく、濁った色やこげ茶などを混ぜていった事で本物に近い色味になっています。
土の部分も毎週コツコツと塗っていた姿が印象に残っており、単純な背景とならない魅力がありますね。花びらもピンクだけではなく、濃い赤やオレンジ、黄色などを織り交ぜて塗っていった事でどっしりとした存在感のある仕上がりとなりました。花は儚さ・可憐なものと捉えられることが多いモチーフですが、のぞみさんの花には3〜4年は咲き続けてくれそうな力強さを感じます。生きるエネルギーに満ちてる逞しさがありますね。授業中はおしゃべり好きの後輩の相手(お守り)をしてくれたりする面倒見の良さがあり、そうした人柄も作品に現れているように感じられます。
来年はいよいよ高学年ですね。来年はどのような作品になるのか楽しみにしております。
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