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油絵制作中…

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大竹です。7月から始まった毎年恒例の小学生の油絵ですが、折り返し地点となりました。例年よりも全体的に進みが早い印象です。みんな油絵に慣れてきたのかな? 普段の制作と違い、油絵は疲れたり飽きてきたらすぐサボる様にいっています。そのまま続けても、絵が適当になったり、ぐちゃぐちゃになってしまうことが多いからです。幸い2ヶ月のカリキュラムですので、休憩を挟みながら長期的に取り組んでいきたいと思います。

オルゴールの演者

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マホ アクリル絵の具 大竹です。今回ご紹介させて頂くのは、学生クラスのマホさんの作品です。木製パネルに水張りをし、アクリル絵具で制作しました。元々は水彩をやる予定だったので、シリウス紙を張っていた為にアクリル絵の具が紙に引っかかり苦労していました。が、さすがデザイン学生、広い面積の背景も均一な色でムラなく仕上げています。 アンティークオルゴールのなかで動物達のサーカスが開催されています。おもちゃ風のキャラクターは、シンプルなデザインながら作者のセンスが光ります。1つ1つが独立したキャラとしての魅力がありますね。(みんな目がロンパリになっているところが面白い)フィギュアのように、立体化しても魅力的な形だと思います。キャラクター達は昔のおもちゃだったり、遊園地の遊具などをモチーフにしているのでしょう。製作中もスマホで色々な情報を検索し、モチーフに取り入れている様子が伺えました。これだけ上手な人でもしっかり下調べをしているのですから、描く前の情報収拾は大切ですね。 色の組み合わせには1番時間をかけて考えられています。真ん中の黄色い像が一番目を引くようになっており、そこからぐるっと周りのキャラを見渡すような導線になっています。アンティークの風合いに合わせ、色合いもパステルカラーでまとめて柔らかい印象に。オルゴールの細やかな装飾は作者の職人気質を感じさせますね。 デザインも立体も得意のマホさんの制作風景を見ていると、やはり妥協・諦めは制作において大きな敵になりうのだと痛感します。隅々までこだわり妥協せず面倒臭がらずに手を動かすマホさんの姿勢にあやかりたいと、ワタクシは思わず絵の前で手を合わせてしまいます。  

こちらに向かってくるような

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  長沼 油彩 大竹です。今回ご紹介させて頂くのは、長沼さんの油彩作品です。立派な桜が続く道の左手には田んぼが見えており、田舎の隠れ名所の様にも見えてきます。こちらは色々な場所を参考にして作られた風景なので、この絵の中にしか咲いていない桜です。 私を見て!と言わんばかりに咲き誇る桜達の勢いは、画面の向こうから花びらがこちらに舞ってきそうなほど。仄かなピンク色の花は、影にピンクや紫色を入れ、光の部分はほぼ白い色を入れる事で表現しています。花びらを塊としても捉え、明暗を意識して描かれています。その立体感により、画面から溢れそうなほどの存在が作られているのでしょう。桜のピンクと、その隙間から覗く空色の組み合わせも綺麗ですね。うねるような立派な幹は表面が苔むしており、長い樹齢が一目で分かりますね。ずっしりとした重みもよく表現されています。 地面には散った花びらが少し落ちており、満開から少し経った時期なのでしょうか。いずれ桜が散って行き、この道がピンクの絨毯で埋め尽くされる光景が想像できますね。桜を立体的に描いた分、地面は引き立て役としてフラットに、絵の具ものせすぎないようセーブされています。 長い期間制作を続けていると、あれも描きたい、これも描かなきゃと色々な欲が出てきてくる事でしょう。その中で、一番描きたかったもの・表現したかったことに対して必要な要素なのか?主役を殺してしまわないか?見失わない事が大切です。そうして見てみると、長沼さんのこちらの作品は主役がハッキリと定まっていますね。

湿度のある寂寥感

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  永瀬 油彩 大竹です。今回ご紹介させて頂くのは、永瀬さんの油彩作品です。幼い頃の自分をモデルに描いています。ちょっぴりムスっとした表情は、何か嫌なことでもあったのでしょうか? 下地を活かした色づくりによって、絹に書かれた日本画の様な質感にも見えてきますね。絵の具のかすれが美しく、素材そのものを楽しみながら描かれているのが分かります。洋服の肩辺りの下地の透け具合など特に味わい深く思います。黒を使った輪郭線の入れ方もお上手ですね。輪郭をぼかして曖昧にする部分と、輪郭を際立たせる部分のリズムが心地よく、シンプルな画面ながら退屈さを感じさせません。 後ろのタンポポの綿毛はシャープな線を出す為にクレパスで加筆されています。茎の部分は縦線が強調されない様、下の方はぼかしてあります。モチーフや色合い、タッチによって、湿度のある寂寥感を見た人に与えます。 綿毛は種子を運ぶ為に遠くへと飛んでいきます。作品に描かれるモチーフには全て意味が込められています。浮かない表情のこの子供は、これから遠い場所へ行く事を憂いているのでしょうか?別れの暗示にも思えますし、それとも、今は晴れない気持ちでも、いつか伸び伸びと綿毛の様に広い世界へ飛んでいけるというメッセージなのでしょうか?見る人は自分の幼少期と重ねたり、自分の子供と重ね合わせてこの絵の子どもの気持ちになっていくのだと思います。

小学生からの成長

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きぬこ 中1 デッサン 油彩  大竹です。今回ご紹介させて頂くのは、学生クラスのきぬこさんの作品です。小学生クラスの頃より通い、受験の為一度退会したのちに学生クラスへカムバックしてきました。 手のデッサンは初挑戦でしたが、見本を見てどの様に描けば良いか理解して描いていっていますね。中1の頃の私がこのデッサンを見たら悔しくて嫉妬していた事でしょう。勿論、まだ形に拙い部分はありますが、よく観察し妥協せず描かれています。かといって苦労を感じさせる様な泥臭さは感じさせず、スマートに仕上がっている様に思います。まだ色の幅(白〜グレー〜黒のグラデーション)が少ないので、鉛筆の濃さ全てを使い分けながら描いていきましょう。 油彩の方は自宅で描いていた物をアトリエで仕上げました。小学生の頃学んだテクニックを活かしつつ、中1のレベルアップした実力を発揮しています。瓶の輝き、少し乾燥した人参、ずっしり重みを感じさせるみかん、それぞれの質感をよく表現できています。背景のグレーも単調にならない様様々な色を少しずつ加え、フラットな画面ながら深みのある色合いとなっています。王道な油絵といった作品ですが、油絵の特徴と良さを活かした1枚ですね。是非今後も楽しみながら制作を続けていって欲しいと思います。

尾瀬を歩く

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平井 アクリル 大竹です。今回ご紹介させて頂くのは、平井さんのアクリル画です。木製パネルにアクリル絵の具で直接、尾瀬の風景を描いています。尾瀬の広大な山地湿原は、福島・群馬・新潟の3県にもまたがるそうで、日本百景にも選定されています。 秋の穏やかな日差しと、駆け抜ける涼しげな風が画面からも伝わってくるようですね。目に見えない日差しを表現する為には、光と陰が重要となってきます。平井さんの作品では、橋に落ちる光と影が見事に表現されています。眺めていると、心地よい日差しの中を歩いている時の温度や匂いが思い起こされるようです。 葉っぱの細かな点描は筆先を細かく先割れさせて塗り、地面の草木や橋の木目はドライブラシで表現しています。巧みな筆使いにより、それぞれの質感を描いています。周りの草木も黄色やオレンジ、青といった様々な色を取り入れ、色彩豊かに表現されています。普段なら特に気に留めないような草木でも、制作者を通じて描かれたものはとても魅力的に見えてきますね。 橋を歩く2人の白と赤の服も、画面の中で良いアクセントになっていますね。サラッと描かれている様に見えますが、人が歩いている自然なポーズも、実はかなり難易度が高いもの。人の仕草をよく観察し、描いているのでしょう。 穏やかな光景は作者の人柄が表れているかのよう。お散歩に出かけたくなるような1枚です。  

80年の蓄積

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長沼 油彩 大竹です。今回ご紹介させて頂くのは、長沼さんの油彩作品です。この不思議なトンネルの様な場所は、北海道稚内市の稚内港にある北防波堤ドームです。樺太航路を高波から守るために1931年から5年かけて建築されたそうで、設計者は当時26歳の若者だったとか。高さは役14メートル、長さは427メートルもあるそうです。70本にも及ぶ柱が並ぶ姿は圧巻です。 滑らかに削られた天井には、80年の月日の経過を感じさせる為に幾重にも絵の具を塗り重ねられています。床や柱も同じ様に、古きものの深みを出すために様々な色を作り、試行錯誤しながら絵の具を置かれていきました。岩や建物などのずっしりとした重みを出すには、やはり影をしっかりと濃く入れ、明暗差をつける事が重要となってきます。長沼さんの絵では、天井や柱の明暗が縞模様の様に続いており、模様的に観ても面白いですね! 奥の空はシンプルに青空にしたお陰で、北海道の広大な大地と空を感じさせてくれます。中で犬の散歩をさせているのは地元の人なのでしょう。涼しげな格好から、季節は夏であることも読み取れますね。人が居る事で、その建物の大きさもより実感を持って感じる事ができ、かつてはこの小さな人間が、この大きなドームを作ったのだと改めて感心させられますね。 この不思議な光景も、日本にあるのだと思うと感慨深いですね。GWが明けたばかりですが、北海道へ実物を行きたくなってしまいますね!