小学生油絵2023~5・6年生編〜

左上から のぞみ5年 たいち6年 左下から ことね6年 かえで6年 小学生の油絵報告ラストです! のぞみ・・・温かな木漏れ日が落ちる道を描いた一枚。ツンツンしている様に見えて、実は年下の子への面倒見の良い作者の内面が現れているかのようです。8月以降もじっくりと制作を続け、一番最後に完成しました。光の当たる場所によって緑の色合いを変えており、それにより本来目に見えない陽光を感じさせてくれます。反面、赤茶色の土や奥の建物はシンプルに作られており、そのギャップもまた面白いですね。絵本の中の寓話と現実世界の境界のようなものを感じます。よく見ると道路も様々な色で作られており、観るたびに新たな発見がありそう。なんだかワクワクしてきますね! たいち・・・ Boys be ambitious(少年よ大志を抱け) と、思わず頭に浮かんでくるような1枚。画面奥の大きな山を、作者が見つめる後ろ姿を描いています。青や緑の自然の色と、洋服の活発なオレンジの対比も良いですね。 油絵には初挑戦でしたが、画面から 生きる力が静かに満ちている様です。シンプルながらも個々の色合いや描写が味わい深い1枚ですね。上手く描こうという意識よりも、純粋に見えたものを描こうとしている様に見受けられます。普段はこんなの簡単でしょ?つまんないんだけど?というスカした態度で制作していますが、実は 結構素直なヤツなんだろうなと思えてくるのでした。 ことね・・・こだわりが強く、手を入れられる事を物凄く嫌がる(けど、何も言われないとそれはそれで不安になる…)ので、指導というよりは説得に近い形でいつもアドバイスをしております。また、一人でこれだけ描けるのですから、突っぱねられてもいいか!笑。作者のこだわりであろう青い空と海のきらめき、そして雲の質量感は見事。少し掠れた横断歩道のライン、薄汚れたアスファルトも油絵の特性を生かして綿密に描いています。電柱が手前から奥の階段、そして海へと視線を誘導してくれる構図も良いですね。是非中学生になったら好きなだけ時間をかけて好きなものを描いて下さい。 かえで・・・穏やかで既に中学生よりも大人びている(多分高校生とも対等に話せるんじゃないかな?)作者、作品にもその知性が現れていますね。空が真っ青でなく、淀んだ曇り空なところもまた大人びている。空が無彩色な分、平等院の赤や周囲の緑がよ...